題【かっぱらっぱ とてちてぽん】
○満三歳未満のかっぱは、利用できません
○フールは、水泳帽で かくしてお入りください
山里はなれたスポーツセンターでは
利用客が多いはずはありません
印刷の文字が はがれたのでしょうか
プールが フールになっています
おねえさんは かっぱだったのでしょう
好きだったから きれいだと思った
きれいじゃないと思う日も あなたが好きです
目標になってくれたから あなたが好きだ
ほんとうは緑の血がながれていたとしても好きだ
フールから でてくると 空は いつもより あ 高い。
足だって いつもより 地面を けってしまう気がする
あしひれの感覚で ステップはスキップ
かっぱらっぱ かっぱらった とてちてぽん
そうか フール帰りに つい空を見上げるのは
呼吸するのにも空を見上げなくちゃだからだったのね
わたしの耳の中で ぐちょぐちょ 音がする
右の耳をかしげてみると水がうごく
左の耳をかしげると みずのおと
頭のうえにお皿はないのかしらん
水泳帽で隠しているから わかんない
でも 頭の中に たしかに水が あるみたい
そのとき
そらをつんざくような 飛行機の音
ぐおおおおおん
耳の中に入った音と 同じようなな音
ぐじょぐじょぐじゅおおおん
耳が すこし つんぼの耳の奥で 河童のおねえさんの声が呼んでいます
「おい ひこうき
おまえは どこに いくのか くやしいだろお いつか もぐってみろ」
題【るーるーの ルール】
おみあしが ふたつあるように
おみみが ふたつあるように
るぅりと るぅらは 双子の風の子
るりが歌うと 時間が動く
るらが歌うと 空間が揺れる
それが るーるーの ルールのルーティン
深い淵のほとりに 巨石がある
人々が その岩を 子捨て岩と呼んでいる
岩の上の断崖絶壁の見晴しの良い岩の上
るりの歌は 声は 最初は小声のヘブンブルー
るらの歌は 魔を垣間見るような歌声のブルー
おや
ふたりのうたう歌 もしかして同じ歌?
やっとすこし 聞き取れそうだ
ほら 耳をすませば聞こえくる
「ちからは どうして うまれくるぅ」
「ちからは であって はじめて うごめくよ」
るりには るらが いる
るらには るらが いてくれる
青は精神と知性を一直線に水平線に結ぶ色
どこにも ひそんでいる色だけど
いつも
黝(くす)んだりして消えかかり
今日も滝つぼに人が落ちた
るりよ もっと ルクス
るらよ いまだ!ひるがえろ
祈りの巨石に響く歌声
耳をすませば聞こえくる
「ちからは どうして うまれくるぅ」
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二作とも まだまだ、ちまちま それぞれの語尾とか 訂正をつづけているところ
わたしがほんとうにやりたいのは詩ではなく、童話だから ただしい歩みだと自分では思っていたりする。てへ
ちなみに、【るーるーの ルール】は、文学極道に大昔書いた詩編をしたじきにした。
http://bungoku.jp/ebbs/pastlog/356.html#20130126_213_6654p